約1万7千人の顧客データ管理…デリヘルで摘発 -大阪-

2012年6月27日

デリヘルの顧客名簿が違法店らしからぬ徹底管理だとか、低料金だったのが顧客を掴んでいた要因だ、などと書かれていますが…

違法風俗店の知られざる実態 1万7千人の“好み”をデータ管理

「ここまで徹底してシステム化された違法風俗店は見たことがない」。大阪、奈良、兵庫3府県で複数の無店舗型性風俗店(デリバリーヘルス)を経営していた金正一被告(56)=韓国籍、売春防止法違反罪で公判中=らが売春防止法違反(契約)の疑いで奈良県警に逮捕、起訴された。住所や電話番号、好みの女性のタイプ…。捜査員をうならせたのは、約1万7千人の顧客男性のデータ管理だった。金被告らはパソコンに蓄積したこれらのデータを駆使し、巧妙な営業、宣伝戦略で約4年間で13億6800万円もの売り上げを得ていた。

端緒をつかんだのは、奈良県警のサイバーパトロールだった。インターネット犯罪を監視中に、売春をにおわす性風俗店の広告を発見。内偵捜査により違法行為が確認され、昨年11月、携帯電話の出会い系サイトで売春目的で男性客を募ったとして、売春防止法違反(周旋目的誘因)の疑いで、無店舗型性風俗店を運営する「オフィス松本」経営、金被告を逮捕した。

さらに今年1月には、金被告が従業員の大阪府寝屋川市高宮、松本剛拓(26)と大阪府豊中市山ノ上町、西村顕(39)両被告と共謀し、20年以降、大阪市都島区と神戸市中央区の事務所で、22~30歳の女性に売春をさせる契約をしたとして再逮捕され、奈良地検が2月1日に売春防止法違反(契約)罪で追起訴。従業員2人も起訴された。

捜査関係者によると、金被告が豊中市の自宅を拠点に、オフィス松本を立ち上げたのは平成17年10月。その後、兵庫県や奈良県などにも事務所を開設して進出。「シークレットサービス」「ロイヤルファミリー」「ヒルズクラブ」「ルージュ」などの複数の店舗名で男性客を集めていた。

使い分けていた店舗名は、3府県で計16あったという。捜査関係者は「複数の店舗名を使用していたのは、一度ついた顧客を逃さないためのシステムだ」と分析する。

金被告らはこれらの店舗名でスポーツ紙やインターネットなどに広告を掲載。風俗店を“はしご”する男性客を逃さないための工夫で、客たちは店を変えたつもりでも、実際は、同じオフィス松本から女性従業員が派遣されていたというわけだ。

該当記事は幾分センセーショナルに書こうというライターの思惑が見え隠れしてしまうのですが、どうなんでしょう。

デリヘル店は、運営の状況を見ると大きく二分されているように思います。

まず、デリヘルだろうと風俗だろうと「ビジネスはビジネス」と捉えられる側。
対顧客だけでビジネスをしているのに顧客管理のかけらも行いません、なんてむしろ思いつきません。その情報を保持する期間や詳細度に差はあれど、電話番号や利用時の名前、注意事項や好み程度は当然記録しています。

残りは、風俗って儲かるんだろ?とパソコンもロクに扱えないまま新規参入してみた方や、数年前に大した努力もせずに時流に乗ってオイシイ時期を知ってしまったなど、経営努力の結果として業界に存在しているわけでは無い側。

後者はここ数年でガンガン市場から退出していますから、キッチリした顧客データ管理が以前ほど目新しいわけもなく。今や風俗店向けにカスタマイズされたCTIシステムが月額数千円で利用出来る時代ですからね。

顧客データ管理は違法店においてもしかりで、むしろ風俗に限らずグレー(といっても今回はクロですが)な市場でそれなりの結果を出している方ほど、そういったところはしっかり押さえている気がします。

また、売り上げの金額で「4年間で13億6800万円もの売り上げを…」とありますが、3府県で16店舗を運営していた合計の様子です。

この「売り上げ」が、すべて店舗側に入ってくる、いわゆる「落とし(在籍女性の取り分を渡した後の、お店の取り分)」なのか、単純に客からもらった金額の合計なのかは定かではありませんが、文末に「女性従業員に人件費がかかったとしても…」の記述をみると、記者の勘違いでなければ、客からもらった金額の合計であると考えられます。

すると、単純計算で
年間3億4,200万円 (13億6,800万円÷4年)
月間2,850万円 (3億4,200万円÷12ヶ月)
売上平均約180万円/店舗 (2,850万円÷16店舗)

という数字が出てくるのですが、ここから女性の取り分引いて、広告やスタッフの人件費含めた必要経費払ったら、けっこうやりくりに気を使うレベルだと思うんですが…

当然、4年間といえばそこまで古いわけでもなく、その間にオープンしたお店には伸びシロもあるでしょうし、オープン間もない店舗も含めるので、上記金額はあくまで机上の数字でしかありません。
特にデリヘルは、やり方によっては1店舗持つ場合と2店舗持つ場合の費用ががほぼ変わらない、なんてことも容易に出来ますし。

ただ、店落ち分ではなく売り上げが180万円だったら、紙の広告なんて打とうものならジリ貧レベル、とまでいかなくても決して「儲かって仕方がない」とはさすがに思えない状態だと思います。

というわけで、実際想像する状況と記事の温度がちょっと離れているかなぁ、と思いました。

そんなに楽じゃないですよね。