母を殺害した元風俗店従業員に有罪判決 -宮城-

嘱託殺人の罪で元風俗店従業員が有罪判決を受けました。
事件自体は審理の上で判決が出ているわけで、詳細もわからないので何とも言えませんが、この「元・風俗店従業員」という報道の仕方ってどうなんでしょうか。

母に「死なせて」と頼まれ 殺害の元風俗店従業員に有罪判決 仙台地裁

今年2月、同居していた母親=当時(68)=に「死なせてほしい」と頼まれ、首を絞めて窒息死させたとして、嘱託殺人罪に問われた仙台市太白区、元風俗店従業員、阿部友有子(ゆうこ)被告(42)の判決公判が8日、仙台地裁であり、川本清巌裁判官は懲役3年、執行猶予3年(求刑懲役3年)を言い渡した。

川本裁判官は「被害者を死亡させた結果は重大だが、被害者の強い懇願があった」と量刑理由を説明した。阿部被告が洗剤を飲んで自殺を図っていたことから、川本裁判官は判決言い渡し後、「しっかり生きて、お母さんの冥福(めいふく)を祈ってください」と語りかけた。

起訴状によると、阿部被告は2月7日午前4時ごろ、母親から「首を絞めて死なせてほしい」などと依頼され、自らも自殺しようと決意し、仙台市太白区の母親方で、結んだ複数枚のふきんで首を絞めて窒息死させたとしている。

事件自体は何ともやるせなく、この不況の中、また今後確実に老老介護が増加していく現実などを考えると、やむにやまれぬ事情から嘱託殺人に流れるケースが減るとは思えず、暗澹たる気持ちになります。
天涯孤独という状況でもない限り、多くの人にとっていつまでたっても他人事とは思えない重いテーマです。

ただ、今回私が個人的に気になったのは、被告が「元風俗店従業員」と報道されていることです。

例えば毎日新聞は、事件発覚当初から今回の判決まで、被告を「無職」と報じていました。
産経新聞も当初は「無職」、MSN産経ニュースでは「接客業」などと報道されていたようです。

ところがここにきてMSN産経ニュースでは「元風俗店従業員」という報道に切り替えたようです。
これは「独自の調査で被告が風俗店に勤めていたことを突き止めました」という自分達の功績(でも何でもないですが)をアピールしてのことなのでしょうか。

今回の事件で被告は、法廷で裁かれ、実名で報道もされており、社会的制裁は十分受けたように感じます。
また、今回の事件と被告が過去に就いていた職業には全く関連性も無いと思うのですが、何故かこのタイミングで、まるで「こいつは昔、風俗店に勤めていました。ウチだけはそれを掴んでいます」と言わんばかりの、わざわざ必要のない情報を載せてきたことに、何というか非常に下衆いものを感じてしまいました。

実際のところ、逮捕当時に風俗嬢として働いていても、報道では「無職」とされるケースもわりとあったりしますし、例えば風俗嬢のアルバイトをしている女子大生などの場合、報道上は「女子大生」で通されることもありますので、そこに粘着してギャーギャーdisるつもりはありません。

ただ「元風俗店従業員」という報じ方には、正直全く必然性を感じませんし、被告の過去をいたずらにふれ回っているようにしか見えません。
もし風俗勤めを離れてしばらく経っているにも関わらずそのように書かれているのであれば、全くもって面白くないことだと思った次第です。