愛知の暴力団排除条例

2010年12月22日

来年4月施行予定の暴力団排除条例について、現地の飲食店や風俗店に取材をした記事が掲載されていました。

「みかじめ料」支払いに罰則条例
【店守る具体策 説明必要】

 「そういう取材は勘弁して欲しい」。困難だとは覚悟していたが、その言葉ばかり聞かされてがっくりときた。
名古屋市中区の「錦三(きんさん)」の飲食、風俗店が暴力団に「みかじめ料(用心棒代)」を支払うことを罰則付きで禁止する県暴力団排除条例が10月に成立した。成立前、みかじめ料の実態や条例への反応を探ろうと一帯の店を20軒ほど回ったが、「関係ない」と相手にされなかった。
やっと取材に応じてくれた風俗店の男性店員は「今どき現金で払っている店は珍しく、物品の取引の形を取っているのでは。店も敵をつくりたくないから断るのは難しいだろう」と明かした。

県警は2002年に起きた暴力団フロント企業による恐喝事件で、錦三の飲食、風俗店と暴力団の近しい関係をうかがわせるリストを押収している。店と暴力団の担当者の氏名が記され、その数は約550店に上る。
暴力団の資金稼ぎは巧妙化している。山口組系暴力団幹部が風俗情報誌の出版社を設立し、愛知、静岡両県の数十の風俗店から広告料として金を集め、月約500万円もの売り上げがあったことが今年、県警の捜査で明らかになった。店の多くは「暴力団とは知らなかった」と答え、広告の勧誘者も明かさなかったという。

11月に開かれた飲食店経営者らを対象にした条例説明会では、「暴力団との取引を断る際に条例は有効」と期待する声が上がった。ただ一方で、「1人の時にトラブルに遭ったら、警察に連絡する余裕はない」(女性経営者)という不安の声も聞かれた。
来年の施行まで4カ月を切った。店側からの協力を得るには暴力団から守る対策が欠かせない。県警は防犯カメラや非常通報装置の貸し出しを検討しているが、詳細を明らかにしていない。暴力団側に手の内を知られてはいけないという事情があるからだ。とは言え、「警察が守ります」と繰り返すだけでは、店側の不安はぬぐえない。対策の具体的な中身も経営者らにきちんと説明する必要があると思う。

少し長文でしたが引用させて頂きました。

記事にある通り、いくら条例で「みかじめダメ、ゼッタイ」と取り決めたところで、そう簡単にスッパリ縁を切れるところばかりではないというのが実際のところなのでしょう。

現金支払いをしているところは少ない、というお話は確かにそうでしょうね。
それこそ昔から色々な方法が取られてきたもので、絵画のレンタルや、月に1度の懇親会と称したパーティへの参加、はたまた暴力団直営風俗店へ遊びに行くことが強制されるなど、様々なサービスを隠れ蓑に、暴力団に資金が流れている実情があります。

常套手段というのはよくわかりませんが、キモとしてはやはり、相場があって無いような美術品や、その質をはかりづらいサービスなど、金銭的価値がアイマイなものが良いのでしょうね。
ジュースが1本1万円だったら「どう考えてもオカシイ」ということになりますが、絵画1枚の価値などは、普通はなかなか判断できませんから、それが法外なのか適正なのかがわかりづらく、ある程度言い値で通ってしまうということもあるのでしょう。

愛知では今年、みかじめを払っていなかったことに起因するとされる放火事件があり、犠牲者も出ました。

正直なところ、現在は条例の内容を決定したはいいが実効性に疑問符がついている状態です。
現在の全権力のお膝元とはいえ、全国で最も取り組みに力を入れているわけですから、後に続く他府県の為にも、何とか先鞭をつけてもらいたいところです。