原発事故避難を偽り被災者向け住宅でデリヘル経営 3人逮捕 -新潟-

原発事故の避難と偽り、生活再建を目指す被災者を対象とした借り上げ住宅制度を悪用し、派遣型風俗店の待機所にしていたとして、デリヘル「奥様天国」経営者ら3人が逮捕されました。

借り上げ住宅に風俗拠点 避難者装い新潟で家賃詐取容疑 本県の3人逮捕

福島・新潟両県警合同捜査本部は14日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う避難者向け借り上げ住宅制度を悪用し、新潟市内のマンションを不正に無償で借りたとして、詐欺の疑いで福島市の無店舗型性風俗店経営の男ら3人を逮捕した。借り上げ住宅制度を悪用したマンションの不正受給詐欺容疑での摘発は全国で初めて。逮捕されたのは福島市黒岩字関根17ノ1、風俗店経営佐久間次夫(37)、同市成川字台田7ノ1、同店従業員石岡竜也(32)、郡山市富田町字鍛治田5ノ6、同佐原英和(41)の三容疑者。

調べでは佐久間容疑者らは新潟県で無店舗型性風俗店を新たに開業するため、女性従業員の待機場所を確保する目的で、本県からの避難者として居住すると偽り新潟県の借り上げ住宅制度を利用。平成23年12月から24年8月までマンション2部屋を無償で借り、目的外で使用した疑い。家賃は月6万円で修繕・管理費を含めると、2部屋で約130万円をだまし取ったことになるという。

捜査関係者によると、佐久間容疑者らは福島市や郡山市をはじめ、宮城県、栃木県、長野県で無店舗型性風俗店を経営している。新潟県内の営業は24年8月で撤退したが、月に数百万円を売り上げていたという。合同捜査本部は公金の借り上げ住宅費が暴力団の資金源になっていた可能性があるとみて調べている。

新潟県の借り上げ住宅制度では宮城、岩手の両県の避難者は住宅が全壊するなどの「罹災(りさい)証明書」が必要となるが、本県からの避難者は必要ない。入居期間は最長3年まで延長できる。

ある県警幹部は「本来なら避難者を救済するための制度。計画的で極めて悪質だ。警察組織を挙げて全容を解明する」と話した。

県警組織犯罪対策課と福島署は同日、本県と長野県の関係先十数カ所を家宅捜索した。福島市平野のホテルには無店舗型性風俗店の事務所があり、捜査員8人がパソコンなどの証拠品を押収した。

震災から約2年経ち、被災地の復興まわりにおける反社会的勢力の跋扈も、本当に行き届いているなと感じさせるような事件です。
攫えるものは全て攫うといいますか。

こうした事件が発覚することで、本当に困っている被災者の方々が肩身の狭い思いをすることが無ければよいのですが。

復興事業にまつわる話としては、リスク(罰則)は天井が低くメリットが青天井という、寄ってこない反社はモグリではないかというようなネタが各所に転がっているようですし、除染方面などで1案件あたりに出てくる額のケタが違うものがどんどん事件化している状況を見ると、今回の記事にあるような事件は、そうした中ではチンケな詐欺といえるかもしれません。

こうした制度の悪用手法を、まるで一種の「裏ワザ」であるかのように紹介している、どうしようもない自称コンサルタントもいるようです。
それを聞いて「なるほどなるほど」と得心している側もどうかとは思いますが、倫理感も何もあったものではないですね。

昨今こうした倫理観のタガが外れた行動を、以前と比べ頻繁に見かけるようになった気がします。
もっとも、世の中とは本来そういうもので、単に私の知見が追いついていなかっただけかもしれませんが。

制度の問題なのか

借り上げ住宅について新潟県は、生活目的外の制度利用を禁止していましたが、当然ながら避難者の生活実態を細かく把握することは容易ではありません。カネも要ります。

結局は「申請したもん勝ち」ともいえる状況を容認することになりますが、ルールのあり方に不満を抱き軽々しく指摘するばかりというのも違う感じがします。

営利企業のサービス提供における約款でヌケがあったとしても、企業側が被って「間抜け」と言われて終わるだけなのに比べ、公的制度などにおける制度設計では、また事情が違います。

万人にとって理想的であることなどあり得ませんし、ましてや人の生死に関わるような制度をデザインすることは非常に困難で、施行する側の責任の重さを考えれば、何重にも「人のせい」に出来る仕組みであるほうが、もしかしたら優れているのかもしれないと思えるほどです。

復興事業まわりに関わらず、我がことのように責任を感じて職務にあたれば、真面目な人から病んでいくことでしょうし。

では「より優れた救済案ってなんだ」という話になると、正直なところ当サイトで扱うには手に余り、恥ずかしながら、ただただ「根が深いことだ」と悲観するくらいしかできません。

結局やったもん勝ちですね

なにかにつけて槍玉に挙がる生活保護の不正受給問題を例にするまでもなく、利用者側の倫理観に判断を委ねるような制度設計の場合、それがたとえ善意の制度であっても、悪用を思いつくことに長けた人から見れば、きっと単にしゃぶり甲斐のあるおいしいボーナスくらいなものなのでしょう。

反社会的勢力が復興事業のいたるところに入り込んでいる状態というのは、素人がはたから見ている限りでは今更どうなるものでもないのだろうと思うのですが、こうした「やったもん勝ち」な状況は、今後も変わらないんでしょうかね。

どうしたものですかね。

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